少し前から、電子工作界隈では中華小型WifiモジュールESP-WROOM-02を使用した製作事例が多数公開されています。流行りモノ好きな私としてはこの話題に乗り遅れるわけにはいかないと、ESP-WROOM-02のブレークアウトボードを購入しました。実際に動作させるまでにやったことをまとめていきたいと思います。今回は準備編ということで事前に必要な準備について書きます。
ESP-WROOM-02の特徴
- ボード上にアンテナを搭載しており、技適も取得済みのためすぐにWiFi通信ができる
- UART信号をWiFi規格の信号に変換して無線化し、遠隔地の機器と通信することができる
- 搭載されている32bitMPUのファームウェアを書き換え、単独で動作させることもできる
- 安い(モジュールのみなら500円程度) ※これ重要!
用意するもの
- ESP-WROOM-02ブレークアウトボード
- ブレッドボード
- ジャンパーワイヤ(オス-オス)
- ピンヘッダ(2.54mmピッチ/2mmピッチ)
- ジャンパーピン(2mmピッチ用)
- タクトスイッチ(リセット用)
- USBシリアル変換モジュール
- PC(ここではWindowsで説明)
モジュールのみを買うこともできますが、端子のピッチが狭くこのままでは扱いにくいのでブレークアウトボードの購入をお勧めします。私は、マイクロテクニカ製のブレークアウトボード[BB-ESP-WROOM-02]を購入しました。
ブレークアウトボードの横幅が広いので通常?のブレッドボードだとジャンパーワイヤを刺すことができませんでした。ミニタイプのブレッドボードを2つつなげて使用するか横幅の広いブレッドボード(サンハヤト SAD-101)の使用をお勧めします。
このあたりはお好きなものを使用してください。
お好みのモジュールでよいですが、私は秋月のFT232RL USBシリアル変換モジュールを使用しています。
準備
ESP-WROOM-02側
- 2.54mmピッチのピンヘッダと2mmピッチのピンヘッダを半田付けする
- モードの設定
- UARTダウンロードモード
- Flashブートモード
- 配線する
- USBケーブルをPCに接続する
モジュールの両サイドが2.54mmピッチ、手前側が2mmピッチです。2.54mmピッチのピンヘッダはブレッドボードに刺した状態で半田付けするとやりやすいです。
ESP=WROOM-02には以下のモードがあり、ジャンパの設定でモードを切り替えることができます。
UARTでファームウェアをダウンロードして動作させるモードです。Arduinoでプログラムを書き込むことができます。
ATコマンドと呼ばれるコマンドを使用してESP-WROOM-02を動作させるモードです。
モードを設定するためのジャンパ設定は以下の通りです。
GPIO15 | GPIO0 | GPIO2 | |
---|---|---|---|
Flashブートモード | Low | High | High |
UARTダウンロードモード | Low | Low | High |
USB-シリアル変換モジュールとESP-WROOM-02をブレッドボード上に配置し、端子を以下の通りに接続します。
USB-シリアル変換モジュール | ESP-WROOM-02 |
---|---|
3V3 | 3V3 |
GND | GND |
TxD | Rx |
RxD | Tx |
半田付けと配線が完了した状態。ピンヘッダの半田付けに失敗してジャンパピンが斜めになっているのは気にしない。
USBケーブルをPCに接続することで、USB-シリアル変換モジュールとESP-WROOM-02に電源が供給されます。また、USB-シリアル変換モジュールのドライバが自動的にインストールされるのでしばらく待ちます。
PC側
- ターミナルエミュレータをインストールする
- TCPソケット通信が行えるターミナルをインストールする
ESP-WROOM-02とUSB-シリアル変換モジュールを介した通信を行うため、PCにターミナルエミュレータをインストールします。ここではTera Termを使用します。
ESP-WROOM-02とTCPソケット通信を行うためのターミナルをインストールします。ここではHW-GroupがリリースしているHerculesというソフトウェアを使用します。HW-Groupのサイトから”Software”→”Hercules”とすすみ、ソフトウェアをダウンロードしてください。
今回はここまで。次回はターミナルソフトを使ってESP-WROOM-02の通信テストを行う方法についてまとめる予定です。
参考文献
ESP-WROOM02簡単マニュアル
http://deviceplus.jp/hobby/entry0032/
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