生産性が20倍以上に向上(本の帯によると48人時の作業が2時間で完了したらしい)する「退屈なことはPythonにやらせよう 〜ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング〜」を読んだので感想。
日本のサラリーマンは非常に生産性が低いと言われています。実際に私の身の回りにも毎日のルーチンワークや思考停止して繰り返し行う単純作業で仕事をした気になっている人間がたくさんいます(私自身も!?)。わざとダラダラ仕事して残業代を稼いだりとかね。
そんな奴らとはひと味違う「ワンランク上のホワイトカラー(*1)」を目指したいという方はこの本を読んでみることをおすすめします。
(*1)訳者まえがきより引用しました
対象読者
本の副題にもなっている様にノンプログラマーでもわかるようにかなり親切に書かれていると思います。プログラマー以外のエンジニアはもちろん、プログラミングの経験が無いような事務員さんやデザイナーさんでも頑張ればこの本に書かれているようなプログラムを作ることはできると思います。
プログラマーであっても、他の言語しか知らなかった人やまだ経験の浅い人は読んでみると色々と得るものが多いと思います。私は元々組み込み畑の人間なのですが、周りにはこういった工夫をして効率化を図っている人が少なかったですね。
余談ですが、「プログラマー」と「プログラマ」で揉めることも多々ありますが、最近ではどっちでも良いという風潮みたいですね。昔は最後の長音はつけるななんて怒られたものですが・・・。とりあえず、この記事内では本の副題に合わせて「プログラマー」を使用します。
内容
大きく2部構成になっていて以下の内容になっています。
第1部
第1部はPythonの開発環境構築から基本的な文法やリスト、データ構造、文字列操作の説明がされています。第2部で使う用語や技術は基本的にはすべて第1部で説明されています(たぶん)。
第2部
第2部は処理の自動化ということで、正規表現やファイル操作に始まり、(Pythonを使用した)Webスクレイピング(*2)や(Pythonを使用した)Excelシートの操作方法そして(Pythonを使用した)電子メールの送受信方法などが紹介されています。
(*2)Webスクレイピングとは?
HTMLコードを解析してWeb彩都の情報を抜き出してくること
この本を読むと何が出来るようになる?
例えばこんなことが出来るようになります。
- 毎日特定の時間に特定のフォルダのバックアップを作成する
- テキストに含まれているURLをすべてブラウザで開く
- Webサイトから画像をダウンロードしてくる
- Webサイトから情報を取得してExcelに記録する
- 複数のExcelの書式設定を一括で統一する
この本に書かれている内容を応用すればこんなことまで出来るかもしれません。
- Excel形式のファイルに書かれた顧客リストから条件に一致する顧客の氏名とメールアドレスを抜き出してメールを一斉送信する
- 株価や為替のデータを取得し、適切な売買するタイミング分析する
注意)株価や為替の分析方法までは解説されていません
おわりに
いかがでしょうか?もしPythonを使った自動化や生産性の向上に興味があって「ワンランク上のホワイトカラー」を目指したいという人は是非この本を手にとってみてください。
<2017/7/12追記>
なんと訳者様のページよりリンクしていただきました。
http://d.hatena.ne.jp/aizoaikawa/
ただの翻訳ではなく、原書の間違いを修正したり改善を図りながらの翻訳だったようです。本当にありがとうございました。
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