年末に掛けて仕事がかなり忙しくてまともに休みも取れず(このあたりの事情もいつか書きたい・・・)本を読む時間も無かったのですが、年末年始のお休みで前から読もうと思っていたこの本を読めたので感想。
Contents
この本との出会い
このごろどちらかというと管理寄りの仕事をすることが多くなってきました。プロジェクトや部署の状態を正確に捉えるために色々と数値化を図っているのですがなかなかうまくいっていません。今の方向性が正しいのかちょっと不安になってきたところ、ふらっと立ち寄った本屋でこの本が目に止まったのがきっかけです(その後2ヶ月以上放置することになりましたが・・・)。帯の「すぐ使えて仕事が爆発的に速くなる!」というコピーに惹かれました。
この本の特徴
ソフトバンクの元社員の方が書いた本です
ソフトバンクの元社長室長の三木雄信さんという方が書いた本です。そのため、ソフトバンクで行われている数値化仕事術のエッセンスが事例を交えて書かれています。
この本は5つの章で構成されています
- なぜ「数値化」すると生産性が劇的にアップするのか
- 問題解決に絶対役立つ「データ分析・7つ道具」
- よくある「間違った数値化」と気をつけたい三つのワナ
- 「数字に強い人」は知っている理論・法則
- 究極の数値化仕事術・ソフトバンクの「3次元経営モデル」
「数値化」することの目的や理由に始まり知っておくと便利な知識や具体的な事例も紹介されています。
わかりやすく書かれているので、数字が苦手な人でも読みやすいと思います
というかむしろ数字が苦手という人にこそ読んでほしい1冊です。
感想
上のほうでも書いたとおり、自分は今プロジェクトや部署の状態を数値化しようとしています。だからというわけではありませんが、非常に読みやすかったです(実際4〜5時間程度で読めたんじゃないでしょうか)。元々数字に対する苦手意識もありませんが、苦手意識のある方でも取っ付き易い内容だと思います。
以下、響いた言葉です。
「上司が動いてくれない」のは数字で示していないから
言われるまでもなくって感じではありますが・・・。現場の困りごとを何とかして欲しくて上司に直訴しても動いてくれなかった経験がある方は多いんじゃないでしょうか?自分もあります。
この本によると、数字(=お金)に換算してこの問題によっていくらの損失が発生しているか、解決すればいくらのコスト削減になるかを認識させなければならないと言っています。確かにそのとおり。
数値化仕事術の基本
数字は、「与えられるもの」ではなく、自分で「取りに行くもの」
上からやらされるのではなく、自分で積極的に数字を取りに行くことで気付きが得られる。
数値化の目的は、「どうだったか」ではなく「どうするか」
「未来=次のアクション」につながらない数値化は意味がない。誰かを吊るし上げるための数値化はしない。
とにかく「分ける」。数える前に「分ける」
まずはざっくりと傾向を把握する。大体の傾向がわかってきたら細かく分類して分析する。
間違った数値化のパターン
数字の「マンネリ化」
「取れる数字」しか見なくなる。「今までこうしてきたから」と思考停止しない。「自分で取りに行く」
数字の「内向き化」
自分たちが決めたKPIを達せすればOKではない。常に外的要因にも目を配る。数値化の方法も常に改善する。
**どんな数字も必ず陳腐化する**
PLAN(分析) ばかりでDO(実行)していない
PDCAを回そうとするのはいいんだけど、PLANばかりでDOしない。完璧なPLANを作るのに数カ月掛けるくらいなら、まずはDOしてみてそこからPLANをたてたほうが良い(場合による)。
自分はPDCAサイクルよりも「STPDサイクル」推し派です(Sの前にDが来ますが)。
まとめ
この本に書かれている内容は既に実践中のものもありました。ですが、方向性が間違っていなかったことの確認ができてよかったです。
うちの会社はそもそもデータを集める習慣が無いからまずはそこからだなぁ・・・。気が遠くなりそう。
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